保健師と看護師は、どちらも働くために国家資格が必要な仕事です。保健師になるには保健師資格、看護師になるには看護師資格を取得しなければいけません。
看護師資格を取得するためには、看護師の国家試験に合格するだけでいいですが、保健師資格を取得するためには、看護師の国家試験と保健師の国家試験の両方に合格する必要があります。
資格を取得する方法のほかにも、保健師と看護師には3つの違いがあります。
1つ目の違いは、仕事内容です。保健師は、怪我や病気の予防、健康推進活動を行います。具体的には、健康診断後の保健指導、高齢者向けの健康教室の実施などが挙げられ、話をすることで対象者を健康に導くことになります。
一方、看護師は怪我や病気の治療、日常生活の補助が仕事です。具体的には、バイタルチェックや注射、点滴、清拭などを行います。直接、患者の身体に触れることになります。
2つ目の違いは、対象者です。保健師は健康な人も含めてすべての人が対象であり、地域住民や労働者など健康診断を受ける人に対応するため、健康な人と関わることが多いです。
看護師は、主に怪我や病気の看護が必要な患者が対象です。
3つ目の違いは、働く場所です。保健師は保健所や市区町村の健康センター、企業の保健室などで働きます。
看護師は病院やクリニック、訪問看護ステーション、介護施設などで働くことになります。場合によっては、看護師と保健師のどちらも働いている場合があります。